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司馬遼太郎 : 翔ぶが如く(三)

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西郷と大久保の議論は、感情に馳せてややもすれば道理の外に出て、

一座、呆然として嘴を容れるに由なき光景であった------。

明治六年十月の廟議は、征韓論をめぐって激しく火花を散らした。

そして----西郷は敗れた。

故国へ帰る彼を慕い、薩摩系の士官達は陸続として東京を去ってゆく-----内戦への不安は、現実となった。

 

2002年3月10日 新装版第1刷
2017年9月30日 第19刷

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