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冲方丁: 天地明察(上)(下)
- 2012年7月19日 09:52
- ブックレビュー
徳川四代将軍家綱の治世、ある「プロジェクト」が立ちあがる。即ち、日本独自の暦を作り上げること。当時使われていた暦・宣明暦は正確さを失い、ずれが生じ始めていた。改暦の実行者として選ばれたのは渋川晴海。碁打ちの名門に生まれた晴海は己の境遇に飽き、算術に生き甲斐を見出していた。彼と「天」との壮絶な勝負が今、幕開く-----。日本文化を変えた大計画をみずみずしくも重厚に描いた傑作時代小説。
「この国の老いた暦を斬ってくれぬか」会津藩藩主にして将軍家綱の後見人、保科正之から晴海に告げられた重き言葉。武家と公家、士と農、そして天と地を強靭な絆で結ぶこの改暦事業は、文治国家として日本が変革を遂げる象徴でもあった。改暦の「総大将」に任じられた晴海だが、ここから想像を絶する苦闘の道が始まることになる------。碁打ちにして暦法家・渋川晴海の20年に亘る奮闘・挫折・喜び、そして恋!!
平成24年5月21日 初版発行
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