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藤沢周平: 霜の朝

img-430161403.jpgその財力を賭けて粋を競った相手の紀ノ国屋文左衛門は、悪銭廃止令によって没落した。勝ち残った奈良屋茂左衛門の胸を一陣の風が吹き抜けていった。紀文と共に一つの時代がすぎていったようだ・・・・・・(表題作「霜の朝」)ほかに、若い武家夫婦の無念を晴らす下男の胸中(「報復」)や、意に染まぬ結婚をした女のあわれ(「歳月」)等、人の心に潜む愛と孤独を、円熟した筆に綴った時代小説傑作集。

昭和62年2月25日 発行
平成19年1月20日 43刷

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