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ブックレビュー: 2020年3月アーカイブ

戸川猪佐武: 小説吉田学校 第四部金脈政変

20200317082048昭和49年10月、田中金脈問題発覚。
学閥、閨閥を持たない田中にとって、金脈は最大の力の源泉であり、またアキレス腱でもあった。七夕参議院選挙の予想外の惨敗で、指導力の低下を囁かれ、党内抗争が再燃しつつあったこの時期、金脈の表面化は火に油を注ぐ結果となった。
田中退陣は必至と読んで、対決の姿勢をつよめる大平と三福連合。世論の糾弾の厳しさを考え話し合いを打ち出した長老会議------全権を握る椎名裁定のゆくえは-------。

昭和56年2月25日 初版発行
昭和56年6月30日 五版発行

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司馬遼太郎: 花神(下)

20200330082331百姓が武士に勝った。幕長戦での長州軍の勝利は、維新史の転換点となり、幕府は急速に瓦解へと突き進む。この戦いではじめての軍事の異才を発揮した蔵六こと大村益次郎は、歴史の表舞台へと押し出され、討幕軍総司令官となって全土に“革命”の花粉をまきちらしてゆく。------幕末動乱の最後の時期に忽然と現われた益次郎の軍事的天分によって、明治維新は一挙に完成へと導かれる。

昭和51年8月30日 発行
平成29年10月15日 105刷

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佐藤雅美: お白洲無情

20200309081114江戸末期、農民に性学の道を説いた大原幽学。貧しい農村を立ち直らせ、多くの道友が集まる。農民たちは協力して教導所「改心楼」を建てるが、その壮観さゆえに関八州取締出役から目をつけられる。事件を捏造され御白洲をたてられた幽学に、理不尽な晩年の日々が待ち受けていた。

2006年5月15日 第1刷発行

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戸川猪佐武: 小説吉田学校 第三部角福火山

20200307082453昭和45年10月、佐藤総裁四選決定。
三木武夫の得票111は、党内の不満の大きさを語ってあまりあった。任期満了の禅譲を信じた福田は、外相として、沖縄返還、天皇訪米などの行事に忙殺されていた。他方、幹事長として辣腕をふるい選挙戦を勝ち抜き、総裁への切符を手にしたかに見えた田中は、組閣人事の福田偏重の傾向を潮に、角福対決の肚をかため、総裁公選への体制づくりに力を注いでいた。

昭和56年1月30日 初版発行
昭和56年10月30日 9版発行

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戸川猪佐武: 小説吉田学校 第二部党人山脈

20200306082632昭和29年12月、吉田内閣総辞職。
鳩山一郎は、参謀三木武吉の世紀の奇策------保守大合同------で安定多数わ得るとともに、河野一郎ら党人実力者を擁する力を背景に、日ソ復交に、政治生命を賭ける。
保守合同により、複雑にからみあう人脈、ポスト鳩山を狙う新実力者たち。戦後政治を彩る野心家が、虚々実々に展開する合従連衡-----。

昭和55年12月30日 初版発行
昭和56年1月30日 再版発行

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戸川猪佐武: 小説吉田学校 第一部保守本流

20200305133524昭和23年10月10日、自由党総務会。
昭電疑獄の結果、政権を目前にした吉田茂は、GHQ民生局の吉田不支持の情報と、それにのった党内反対派の暗躍を、若手総務田中角栄の発言できりぬけたものの、前途に暗い影を見出した。----------政権安定をはかる吉田の打ち出した策略とは---------。
官僚登用と池田、佐藤をはじめとする吉田学校の形成、領土問題など対米講和の残したものは------。

昭和55年12月10日 初版発行
昭和56年11月30日 13版発行

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司馬遼太郎: 花神(中)

20200303082824長州------この究めてアクティブな藩に属したことが、蔵六自身の運命と日本史に重大な変化をもたらしてゆく。“攘夷”という大狂気を発して蛤御門ノ変に破れ、四カ国連合艦隊に破れて壊滅寸前の長州に、再び幕軍が迫ってくる。桂小五郎の推挙で軍務大臣に抜擢された蔵六は、百姓兵たちに新式銃をもたせて四方からおしよせる幕軍と対峙し、自らは石州口の戦いを指揮して撃滅する。

昭和51年8月30日 発行
平成30年10月15日 106刷

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司馬遼太郎: 夢のまた夢(三)

20200224085725関白に昇りつめた秀吉は豊臣姓を賜り、政権基盤を確固たるものにした。目前に迫った天下統一を成し遂げるため、いよいよ九州征伐に乗り出す。だか、差し向けた長曾我部・十河・大友連合軍が島津軍に予想外の大敗を喫する。徳川家康の懐柔にも手を焼く秀吉は思わぬ窮地に陥るが、その時、驚くべき決断を下す。

平成24年10月10日 初版発行

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