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ブックレビュー: 2019年7月アーカイブ
司馬遼太郎: 翔ぶが如く(六)
- 2019年7月30日 08:23
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台湾撤兵以後、全国的に慢性化している士族の反乱気分を、政府は抑えかねていた。
鹿児島の私学校の潰滅を狙う政府は、その戦略として前原一誠を頭目とする長州人集団を潰そうとする。
川路利良が放つ密偵は萩において前原を牽制した。
しかし、士族の蜂起は熊本の方が早かった。
明治九年、神風連ノ乱である。
2002年4月10日 新装版第1刷
2017年9月30日 第16刷
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司馬遼太郎: 翔ぶが如く(五)
- 2019年7月20日 08:32
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征台の機運が高まる明治七年、大久保利通は政府内の反対を押し切り清国へ渡る。
実験を握る李鴻章を故意に無視して北京へ入った大久保は、
五十日に及ぶ滞在の末、ついに平和的解決の糸口をつかむ。
一方西郷従道率いる三千人の征台部隊は清との戦闘開始を待ち望んでいた。
大久保の処置は兵士達の失望と不満を生む。
2002年4月10日 新装版第1刷
2017年9月30日 第17刷
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司馬遼太郎: 翔ぶが如く(四)
- 2019年7月16日 08:22
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西郷に続いて官を辞した、もとの司法卿・江藤新平が、
明治七年、突如佐賀で叛旗をひるがえした。
この乱に素早く対処した大久保は首謀者の江藤を梟首に処すという実に苛酷な措置で決着をつける。
これは、政府に背を向けて、隠然たる勢力を養い、独立国の様相を呈し始めている薩摩への、
警告、あるいは挑戦であったであろうか。
2002年3月10日 新装版第1刷
2012年11月5日 第14刷
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司馬遼太郎 : 翔ぶが如く(三)
- 2019年7月 9日 08:57
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西郷と大久保の議論は、感情に馳せてややもすれば道理の外に出て、
一座、呆然として嘴を容れるに由なき光景であった------。
明治六年十月の廟議は、征韓論をめぐって激しく火花を散らした。
そして----西郷は敗れた。
故国へ帰る彼を慕い、薩摩系の士官達は陸続として東京を去ってゆく-----内戦への不安は、現実となった。
2002年3月10日 新装版第1刷
2017年9月30日 第19刷
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司馬遼太郎: 新撰組血風録
- 2019年7月 4日 09:05
- ブックレビュー
勤皇か佐幕か、血なまぐさい抗争に明け暮れる維新前夜の京都に、
その治安維持を任務として組織された剣客集団、新撰組。
名刀の真贋を軸に近藤勇の不敗神話わ描く「虎鉄」、
赤穂浪士討ち入り以来の屈折した心情に迫る「池田屋異聞」、
悲恋に涙する剣士の素顔綴る「沖田総司の恋」など、
「誠」の旗印に参集した男たちの内面を通して、
歴史小説の第一人者がその実像を浮き彫りにする。
平成15年11月25日 初版発行
平成30年10月30日 33版発行
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