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ブックレビュー: 2011年1月アーカイブ
安部公房: 砂の女
- 2011年1月28日 08:45
- ブックレビュー
砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める部落の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のなかに人間存在の象徴的姿を追求した書下ろし長編。
昭和56年2月25日 発行
平成18年6月10日 60刷
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上田秀人-奥右筆秘帳 密封・国禁・侵蝕・継承・簒奪・秘闘・隠密
- 2011年1月12日 17:36
- ブックレビュー
立花併右衛門は江戸城の書類決裁に関する奥右筆組頭。権勢を誇った田沼意次の孫意明の死亡届を見て、十二年前の田沼意知刃傷事件に疑念をはさむ。その帰路、何者かの襲撃を受け、隣家の次男柊衛悟を護衛につけるも、二人はすでに幕政の闇の渦中にあった。読み応え抜群、気鋭の新シリーズ開幕。
2007年9月14日 第1刷発行
PS:中盤の展開がもう少しで、後半の結論が少し急ぎすぎた感がしますが、全体的に実に面白い。一気に読める時代小説です。本人は、歯科医とか 。
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山本周五郎: 町奉行日記
- 2011年1月 1日 11:08
- ブックレビュー
着任から解任まで一度も奉行所出仕せずに、奇抜な方法で藩の汚職政治を摘発してゆく町奉行の活躍ぶりを描いた痛快作『町奉行日記』。藩中の失敗事をなんでも(わたくし)のせいにして、自己の人間的成長をはかる『わたくしです物語』。娘婿の過誤をわが身に負ってあの世に逝く父親の愛情を捉えた短編小説の絶品『寒橋』。ほかに『金五十両』『落ち梅記』『法師川八景』など10編収録。
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