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ブックレビュー: 2008年4月アーカイブ
司馬遼太郎-大阪侍
- 2008年4月26日 08:21
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明けても暮れても金、金の大阪では、武士道も額面通りには通らない。義のために突き進もうと、鳥居又七は江戸の彰義隊に参加するが・・・・・・・・。幕末大阪の、武士と町人の気風を語る表題作の他、上方の心意気を軽快に描く好短編、「和州長者」「難波村の仇討ち」「法駕籠のご寮人」「盗賊と間者」「泥棒名人」の五編を収録。
1985年11月15日 第1刷発行
2000年 1月14日 第29刷発行
PS:この本はITビジネスセンターと関係が?。
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司馬遼太郎-酔って候
- 2008年4月19日 08:56
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幕末の混迷期、なす術を知らない三百諸侯のなかで、自らの才質をたのみ、また世間の期待を集めた「賢侯」たち。かれら土佐の山内容堂、薩摩の島津久光、伊予宇和島の伊達宗城、備前の鍋島閑叟は「藩主なるがゆえに歴史の風当たりをもっともはげしく受け、それを受けることによって痛烈な喜劇を演じさせられた」
1975年5月25日 第1刷
1999年4月25日 第48刷
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司馬遼太郎-梟の城
- 2008年4月18日 08:23
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織田信長によって一族を惨殺された怨念とね忍者としての生きがいをかけて豊臣秀吉暗殺をねらう伊賀者、葛籠重蔵。その相弟子で、忍者の道を捨てて仕官をし、伊賀を売り、重蔵を捕らえることに出世の方途を求める風間五平。戦国末期の権力争いを背景に、二人の伊賀者の対照的な生きざまを通して、かげろうのごとき忍者の実像を活写し、歴史小説に新しい時代を画した直木賞受賞作品。
昭和40年 3月30日 発行
平成10年11月 5日 80刷
PS:解説は、村松 剛です。どこかで聞いたことがある名前ですね。
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村松 剛-ナチズムとユダヤ人
- 2008年4月10日 08:37
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キリストを殺した罪により永遠の異教徒であるユダヤ人は、二十世紀にもナチ・ドイツの格好のいけにえとなった。ナチスのユダヤ人絶滅計画の実態、その背景をなす思想、この計画の実際的推進者アイヒマンの思想などについて、イスラエルにおけるアイヒマン裁判を傍聴した著者が、この世界史のエア・ポケットに独自の照明を与える。
昭和47年11月30日 初版発行
昭和49年 5月30日 6版発行
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戸川猪佐武-小説吉田学校
- 2008年4月 7日 16:34
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昭和23年10月10日、自由党総務会。
昭電疑獄の結果、政権を目前にした吉田茂は、GHQ民生局の吉田不支持の情報と、それにのった党内反対派の暗躍を、若手総務田中角栄の発言できりぬけたものの、前途に暗い影を見い出した。-----政権安定をはかる吉田の打ち出した策略とは------。
官僚登用と池田、佐藤をはじめとする吉田学校の形成、領土問題など対米講和の残したものは・・・・・・・。政界の裏面にも精通する著者が実名で描く、迫真の政治小説。
昭和55年12月10日 初版発行
昭和56年11月30日 13版発行
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坂口安吾-散る日本
- 2008年4月 5日 08:49
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生きるとは何か?そして国家とは、戦争とは、好色とは、風流とは、一小説家であると同時に名エッセイストを謳われた坂口安吾が、伝統の断絶のなかに“ふてぶてしい生”を語った卓抜な文学・人生・日本文化論。将棋の名人戦に取材した表題作のほか、「FARCEに就て」「文学のふるさと」「ラムネ氏のこと」「わが精神の周囲」「戦の文学」など、初期より晩年におよぶ評論19篇を収録。
昭和48年 1月 5日 初版発行
昭和48年 6月30日 5版発行
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伊藤 整-小説の方法
- 2008年4月 4日 18:06
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北海道は松前に生まれ、小樽高等商業学校(現小樽商科大学)を卒業した評論家、詩人、小説家。日本の私小説的文学の理論化を目指しました。又、チャタレイ裁判で特に有名になりました。
昭和32年11月10日 発行
昭和47年 9月30日 19刷
PS: 昔の単行本の文字は、じつに小さいですね。よくこんな小さな文字を読んだものです。
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三島由紀夫-不道徳教育講座
- 2008年4月 3日 13:24
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「知らない男とでも酒場に行くべし」「教師を内心バカにすべし」「大いにウソをつくべし」からはじまり30章に及ぶ各章は、いずれも世の道徳、倫理、良識をひっくり返すような刺戟的なタイトルがついています。「女大学式」の抑圧的な道徳講座をいちいち諷刺し、その虚妄をあばきます。じつに楽しい本です。
昭和42年11月30日 初版発行
昭和46年 7月30日 15版発行
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横溝正史-悪魔の降誕祭
- 2008年4月 2日 09:00
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大胆不敵!金田一耕助の事務所で起こった殺人事件。被害者は、その日電話してきた依頼者だった。あまりのことにさすがの名探偵も唖然とするばかり。その時、12月20日であるべき日めくりのカレンダーが何者かにむしりとられ、12月25日になっていることに気がついた・・・・・・・・。
降誕祭パーティーの殺人を予告する悪魔のような犯人。屈辱的挑戦を受け、名探偵の激しい怒りが燃える。
本格推理小説の最高傑作!ほか2編収録。
昭和49年 8月10日 初版発行
昭和49年11月10日 再版発行
PS: 当時340円でした。
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