北から桜が咲いてくる
昨日の朝、新聞を読みながらテレビを見ていたら、NHKの気象解説者らしき人が
奇妙なことを話していた。
それは、サクラ前線のことを解説していたときの話のなかで、本州各地の
開花日は毎年毎年早くなってきている。
関東地方を例に取るなら、この10年間で平均7日以上も開花日が早くなっ
てきているが、逆に鹿児島はソメイヨシノの開花日がここ10年で、8年以上
平年の開花日より遅くなっているらしい。
このまま行けば、南の地方は開花日がどんどん遅くなり、北の地方は開花日が
毎年早まり、そのうち「サクラ前線は北から始まる。ようは北からサクラが咲いて
くる。」と言うのである。
正直「エエッ!!」であったし、「まさか!!」でもあった。
そこでちょっと調べてみた。すると、ソメイヨシノは九州から北海道南部に
かけて分布するが、冬の間、最高気温10℃以下の寒気に60日間以上
さらされることで、木が眠りから覚める「休眠打破」と呼ばれる現象が起き
春先の気温の上昇が開花を促すらしい。
さらに、この時期の年平均気温が現在より2,5℃~3℃上昇する想定で
計算し、予測期間の100年前に当たる1982年~2000年の開花日の
平均値と比べた結果、東北地方の内陸部や山沿いでは、20~24日前後
開花が早まる。
それに対し、関東から九州にかけては、冬の気温が上がり「休眠打破」が
十分でなくなることから、開花日は4~8日前後遅れ、種子島・屋久島では
12日以上遅れると予測している。
それだけではない。南九州の一部など30地域でサクラは満開にならない年
があり、5地域では全く開花しなくなるという予測すら出ている。
今回の分析は、エゾヤマザクラが主の北海道と、ソメイヨシノが咲かない沖縄県は
分析対象から除いたらしいが、近い将来 『今日3月18日、北海道でサクラの開花
が見られ、例年より10日も早い開花となりました。尚、このサクラ前線は南下を続け
東京の開花予想は4月の20日前後になるでしょう。』 という気象庁の予報が出る
ようになったら、間違いなくこの地球はおしまいである。
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