今時の卒業式
だがそんなことはどうでも良い訳で、その日は道内のほとんどの公立高校の
卒業式であった。
その日は、とある関係から某高等学校の卒業式に出席してきたが、今時の
高校の卒業式は、昔のそれとは少々違っていた。
とは言っても、私が高校を卒業したのは今から35年前であり、当然その時の
記憶などある訳が無く、かろじて校長先生と担任の名前を覚えている程度で
ある。
いや、校歌もしっかり覚えているし、何故かしら応援歌も覚えている。
さっそく、卒業生の入場となるわけであるが、ここで二つのことに驚く
一つは、入場のBGMが吹奏楽部の生演奏(私の頃は音楽さえも流れなかった
のでは・・・・)であることと、保護者の数が半端でないことである。多分、卒業生の
倍の人数は居たような気がする。
昔は、卒業式と言えば、学生服とセーラー服が定番であったが、いまはスーツと
着物(振袖・袴)が主流のようである。
実に艶やかで眩しい光景である。
卒業生の後方には、500人余りの在校生と、そのまた後ろには多くの保護者が
座り、この体育館がやたら狭く感じた。
担任の先生から一人ずつ名前が呼ばれ、決められた経路を通り、決められた人数
が登壇し、一人一人卒業証書を授与されるのであるが、自分の時もそうであったの
かは、これまたまったく記憶が無い。
聞いたところによると、この日、和服を着る女子生徒は、早い人で夜中の3時から
着付けに行ったそうである。
子供も大変であるが、その親もこれまたご苦労さんな話である。
そして中には
羽織・袴の男子生徒や
こんな感じの女子生徒もいた。
まあ言い換えれば、我々の時代の卒業式は白黒で、今時の卒業式はカラー
と言うより、ハイビジョンとでも言った方がいいかも知れない。
この後
校長先生の式辞と、PTA会長さんの祝辞があり(同窓会長さんの祝辞もあった)
で、在校生代表の送辞と卒業生代表の答辞があり(残念なことに写真がない)
で、卒業証書授与式は滞りなく終了した。
そして卒業生退場の音楽は、これまた吹奏楽部の演奏で『篤姫』のメインテーマ
であったが、不思議なことに、この場にベストマッチであった。
この曲が良かったのかどうかは定かではないが、後方の保護者席では、多くの
人がハンカチで目を押さえていたのが印象的であった。
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