禁煙とメタボ

先週末の読売新聞の「ぷらざ」欄にとても面白い記事があった。

 

 

 

それは読者からの投稿記事であり、ここ最近のくだらな過ぎる新聞記事にうんざり

していた私を、一時ホッとさせてくれる記事でもあった。

 

『息子と夫 男の約束』

 夫が禁煙を始めてちょうど一年がたった。きっかけはおととしの秋。

あまりのヘビースモーカーだった夫の健康を心配して、中学1年の息

子が「どうしたら煙草をやめてくれる?」と聞いた。夫の答えは「まあ

おまえがテストで2回続けて学年1番をとったらな。」

 運動部に所属し、週末は一日練習でつぶれ、塾にも行っていない息

子には到底無理とタカをくくっての条件だった。だが息子は「絶対だね

約束だよ」と、その日から勉強開始。そして2学期の期末と3学期の学

年末のテストで見事、連続の学年1番を果たしたのだった。

 これには夫も完敗。「男の約束だから」とその場でたばこの箱を握り

つぶし、喫煙をやめたのだ。

 あれから1年。禁煙のせいか7キロ太ったメタボな父さんのために、減

量という「男の約束」をと願う私はちょっと欲張りだろうか。

(静岡県○○市  鈴○ 幸○ 40) 



 

ここ数年、喫煙をやめる人が急激に増え続け、一昔前には聞いた事もない「嫌煙権」

なるものも現れた。

 

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無論、喫煙は法を犯している訳でもないし、それに関わる産業人口も半端でない。

 

そして何よりも国や地方にとって、大事な大事な税源でもある。

 

確かに、たばこが身体に与える有害性や、受動喫煙防止のことやら、最後には

それのよる迷惑防止条例案までが取りざたされている。

 

いま公共的な場所は無論のこと、会社等でも室内での喫煙が出来なくなって

来ているが、煙草を吸う人をこんな早い速度で別扱いするのもちょっと疑問も

ある。

 

飛行機の中で、5m先が見えなくなるほど煙が立ち込め、あの小さな灰皿を

幾度も取り替えて貰っていた時代がいいとは言えないが、なにかもっといい案

があるような気がしてならない・・・・・・・。

 

 

 

話を主題に戻すが、子供との約束で見事に禁煙に成功したその夫と、私が禁煙

に成功したいきさつには共通点がある。

 

私も、2年半前の人間ドックで、「左肺に変な影があります。精密検査してみま

しょう。」と言うの医者の言葉がその始まりであった。

 

専門病院でレントゲンだのCTだの・・・・・・色々な検査を終え、「5日後に細胞

検査の結果が出ますから。」と言われ、ただ呼吸して、ただご飯を食べて、ただ

眠るだけの5日間を送り、検査結果を聞きに病院へ・・・・・・。

 

「馬渕さん!良かったですね~~!!悪い物ではありませんでした!風邪

をひいた時の炎症痕でした。」

 

一瞬にして、全身に血液が行き渡っのを感じ、そのお医者さんの顔が仏さん

に見えた時、その仏さんが「正直、私はそんなにいいものではないのでは、と

思っていました。これを機会に煙草をおやめになったら。」と・・・・・・。

 

私の口からは「はい、やめます!」としか出ないのは当たり前であろう。

 

そしてその仏さんは「じゃー約束ですよ!3ヶ月後と、半年後にまた胸を診ます

もし煙草を吸っていたらその時は私の患者ではなくなりますから。」と、少し怖い

顔をして話した。

 

あれから2年と6ヶ月。

 

あの息子との約束で禁煙した人と、お医者さんとの約束で禁煙した私。

 

もう一つの共通点があった。

 

それはなんとも防ぎようがなかったメタボである!!


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