空飛ぶオバケ
航空機業界では今、各社が新しく開発した航空機の売込み競争が激化し
色々な方向から航空会社へのPR合戦が繰り広げられている。
その中の一つ、エアバス社が16年の歳月をかけて完成させたA380に
ついて少し書いてみる。
もともとこの構想は、ボーイング747に対抗できる大型機の実現にむけて
スタートしたものであった。
写真を見ればその大きさはある程度分かるが
全長:73.0m
全高:24.1m
翼幅:79.8m
最大離陸重量560,000kg (560トン)
と、空飛ぶオバケそのものである。
エンジンはロールスロイス社 トレント900またはエンジン・アライアンス社
GP7200ターボファンエンジン(出力311KN)を搭載し、エコノミークラス
なら860人余りの人を乗せて時速1,090kmで大空を駆け回るのだから
まさに全てがバケモノ仕様である。
(このエンジン一つで小型旅客機2機が楽々飛べる)
全世界で200機あまり発注されているが、一番多い機種は2007年10月
からシンガポール航空で商用運行しているA380-800型機である。
当初2006年の運用を目指していたが、およそ500kmにもおよぶ配線
配管に予想以上の時間がかかってしまったのがその原因である。
航空ファンなら一度は乗ってみたいものであるが、あまりにも大きすぎて
「こんなもが宙に浮くわけがない!」と言いたくもなる。
コックピットは
と、形こそ一般的であるが、何となく他のものより広い感じもする。
そしてこれまた航空ファンなら一度は操縦してみたいものである。
だがしかし、神のいたずらか世の流れか、原油価格の高騰のあおりを受け
超大型機の売れ行きに陰りが見え始め、同時に客離れもはじまり、各航空会社も
あの手この手でお客さん確保に必死になった。
客室もこのように豪華版で、エコノミーでもゆったりとを売り物にしたり
こんな席も作ってみたり
であったが、いまひとつインパクトに欠けたのであった。
そしてシンガポール航空が考えだしたとんでもないものが
これだ!! ワン! トゥー! スリー!
ビジネスクラスのさらに上の、スィートクラスという個室である。
飛行機にスィートルーム??って聞きたくなるが、これが常に予約で一杯
だというから驚きである。
そしてそのお値段は、シンガポール~シドニー間の往復で870,000円
というからこれまた驚きである。
常日頃
にしか乗らない私に縁のないことである。
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