時代の流れ
2週間ほど前に夕張の現場に行った時のことである。
現場の近くで見慣れないものを発見した。
それは夕張の全ての歴史を知っているかのように、じっと
静かに建っていた。
数十年という時がたったいま、多少朽ちたところもあるがしっかり
とした土台のうえに建ち、それは夕張を見下ろしていた。
煙突の下にはいくつもの釜らしき物があり、その釜でコークスを
造っていたらしい。当時はこの煙突も昼夜を問わず煙を出し、夕張
の人々に温もりを与えていたに違いない。
この街が炭鉱町として栄え賑わった時から、いまこのように静まり
返った時まで、じっと夕張を見ていたのであろう。
そして、この場所と志幌加別川を挟んですぐの高台に
真新しい公営のものらしい団地があった。
以前この地に何があったか知るよしもないが、いまはこの団地が
あの煙突を見ている感じがする。
時代の流れとは言え、そんなことを思うと何故かしら悲しくなった。
いま夕張は必死になった生きている。
以前のブログにも書いたが、ここに住んでいる人だけではなく
いま何が出来るのかを皆で考えなければならないと思う。
この団地とあの煙突に挟まれた場所でいま工事をしていることも
ただの偶然だとは思いたくはない。
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投稿者:ryogo | 日時:2008年3月13日