『それでもボクはやってない』をみて
5日程前に「最近の変なこと」で、地下鉄の女性専用車両の
話をしたが、土曜日の夜のTVで、まさに痴漢冤罪の映画が
あり、ただ何となく見ていたが完璧にはまってしまい、2時間
半があっという間の出来事のごとく、最高に面白いフィクション
作品であった。
その映画の題名は『それでもボクはやってない』
周防正行監督、加瀬 亮主演の映画で痴漢冤罪という
男なら誰でも起こりうる災難を描いてのだが、従来の
周防監督作品のコミカルチックな部分はほとんど無く
警察、検察、裁判官、被告人という変形した四角形の
一辺一辺をある時はまともに、そしてある時は不条理に
描いている。
主演の加瀬 亮は、周防監督が「この作品の主演は
この人しかいない」。と言ったほど監督のイメージと合致
したらしい。
映画の中での彼がとる行動も、誰もがそうするであろうと大い
に共感できる。最初に接見した弁護士に「やってもいない罪を
認めたほうが得であり、特に痴漢容疑は認めればすぐ釈放
否認すれば長期の拘置だよ。」この場面はさすがにショックで
あった。
またこの映画の見所は、役所広司演じるベテラン弁護士の
痛快な演技と、この被告人に味方する人たちが、日本の刑事
裁判に対する激しい怒りを表すところである。
ともあれ久々に面白い邦画であった。
そてと、極力満員電車に乗らず、もし乗ったら万歳スタイルを
というセオリーを守るべきである。
《追伸》
今日の午後から九州に出張ですので、「皆で語ろう」のryogo
雑感は2日程お休みします。
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