『闇の報酬』
先日の読売新聞に、大変おそろしい思う記事があった。
それはネット社会の裏表を同時に垣間見れるものだった。
いまミクシィのようなSNSや、ブログ、掲示板などネット上で
他人と会話できるものが急速に拡大している。インターネット
は調べ物、モノの売り買いは無論、ビジネスまで幅広く活用され
便利さや快適さをもたらした。
一方、ひずみも目立ち始めていて、私たちは今後ネットとどう向き
合えば良いのか悩み考えてしまうことも多々ある。
その記事は、東海地方に住むある男性(42歳)のことが書かれていた。
その男性は焼き鳥店の経営に失敗し、消費者金融に多額の借金を抱え
とにかく大きなお金が欲しかった。そんな時、携帯サイトに「車の免許持って
いる方。リスクありますが、100万円稼げます。」という書き込みがあり、躊躇
なく「どんな仕事ですか?」とメールし「仕事の内容は運転手です。」という返事。
互いに名乗らない短いやり取りで、その男性は(薬物とかを運ぶのだろう)と軽
く考え仕事を引き受けた。その日のうちに指示通りレンタカーを借り、翌日に依
頼主と少女を乗せ、名古屋市内で降ろした。そして待機して次の連絡を待って
いたが、一瞬にしてパトカーに囲まれた。そしてその仕事が中3女子の身代金
目的の誘拐であったことを知ったのは翌朝、警察署で逮捕状を読み上げられた
時だった。
結局、男性は誘拐目的の仕事とは知らなかったとして不起訴となった。なぜそん
な仕事に手を出したのかという記者の取材に対し「実はその前にも、闇の職安を
見て中国人女性との偽装結婚を50万円で引き受けたことがあった。」そして「罪
を犯してまでお金を作ろうという気はなかったが、ネットを介するとその意識がうや
むやになった。」と話した。
ネットというものは知らない人どうしを趣味や趣向で結びつけてくれるというの利点
もあるが、その裏返しで少数の犯罪者や犯罪性向のある人も結びつける恐ろしさ
もある。
ネットというものの便利さだけが先走り、なにか大切なことを忘れているようだが、
ネットとを介した犯罪が野放し状態になる前に手を打つべきではないだろうか!?
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