降雪8m越え、積雪2m越えの恐怖。
とうとう積雪深が2mを超えてしまいました。
いよいよ岩見沢観測史上初であります。
累積降雪量も軽く8mを突破。。
ここ数日間も結構な吹雪で交通は麻痺。急ぎの屋根の雪下ろしや民間排雪も全くのお手上げ状態であります。
当然、仕事上の話だけでなく、我が家の状態も最悪なわけで・・
今日も吹雪の合間を縫って息子と二人で除雪作業。。
とは言え、息子はすでに車の影にチラッと見える状況で雪遊びに夢中になっておりますが・・・。
それにしても、玄関までが完全な一本道。
しかも、車の高さと比較していただけばわかる、この尋常じゃない雪山の高さ。(一本道の通路は普通の地盤より、すでに50㎝ぐらい高くなってます)
こんな事は生まれて初めての事態です。
↑ 小学校4年生の標準的体型である息子と横の雪山の高さを比べてみてください。
↑ 昨日と今日の地吹雪により外屋事務所への通路も完全に埋まってしまいました。
現在の岩見沢はどこもかしこもこんな状態です。
これ以上降ったら、どこに雪を堆積しようか・・と考えるとかなり不安になります。
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道路除雪の業務でもこれだけ雪が多いと、まずは交通の確保を最優先するのが使命である事と、そもそも雪を抱えていって押す場所がないのでどうしても家の間口に固くなった雪をかき分けて置いていくしかない状況です。
先日の地吹雪の時には、吹きだまりによる積雪が相当深く、かなり大きなタイヤショベルですら押し切れないため、止まってはブレードを上げ、バックしてやり直すという作業が必要で、通常よりも相当作業時間がかかる状況になりました。
酷いところでは本当に堆積場所がバンクし、住宅の出入り口の無い路線に一時堆積しておいて、後日ロータリー車で吹き飛ばすことで対処したところもあります。
それでも苦情の電話の多くは「雪が多いのなんて理由にならん!」という理不尽な言葉が飛んできます。
どこの家庭も雪をよける場所がない状況。
また、高齢者の方々にとっては、間口に置いていった固い雪を処理するだけでも相当な苦痛だと思われます。
それでも、今のシステムの中ではそうせざるを得ない状況であります。
これから我々はそれなりの選択をしていかなければならない状況になると思われます。
高齢化の進行に伴い、更なる税金を投入して間口処理まで面倒みていくか。
それでもこれは簡単な事ではなく、今の車道交通の確保しかしていない状態でもパンクしてしまう様に、雪を堆積する場所が限られている以上、今度はその雪を運搬するという手間が加わります。
ただでさえ夏の公共事業減少の影響で、管内のダンプトラックの数は激減しています。今の排雪作業がなかなか進まないのはそういう理由も少なからずあると思います。
今後、公共事業を再度増やすというのはあり得ない話でしょう。。では、その為だけに冬しか使わないトラックを税金で購入するのか。それも相当数・・・。
それには人件費と燃料費等の経費が別途かかってきます。市内4万世帯以上。これをきめ細かくカバーするにはどれだけのエネルギーが必要になるでしょうか。想像もできません。。
すでに破綻しかかっている年金制度一つとっても、現在2.8人の現役が1人の高齢者を支えるという厳しい状況。このまま人口減少が進めば、僅か50年後には1.3人で1人を支えなければならないという強烈な世界になります。
更に今や輸出の目玉であった自動車でさえ、一部人気車種は日本国内ではなく外国に工場を置いて製造している状況。誰でもできる仕事は人件費の安い海外にドンドンと出て行き、日本人の若者の働く場所が著しく減少しています。
それは国内で流通する貨幣の減少を招き、本来お金を使う世代にお金が廻らず、もう使う事の少なくなった世代でループしているという不景気の悪循環に陥っており、これは更に加速していくと思われます。
今、路線除雪で苦情を伝えてくる方は、かなりの割合で高齢の方が多いです。
そのほとんどが「こんな雪の状況なんだから、ドンドンと市で金を出して綺麗にするべきだ!」と断言します。
そして「こっちは税金払ってるんだ!」と胸を張ります。(除排雪にかかわる総予算を人口で割ると、そんなに胸を張れるような事ではない事に気づくと思うのですが・・)
また、「町内会に言っても何もしてくれないから辞めたんだ!」とか、「もう辞めるんだ。」などと言います。
もちろん、こんな事を言ってくるのはごく一握りの人たちだと思いますが、そういう事を言ってくる方の思考として、「何でも行政にしてもらう」のが当然で、「何かしてもらわないと損」という様なニュアンスが痛いほど伝わってきます。
それを感じた時、私としては非常にやるせない気持ちになります。
あくまで私個人の感覚ですが、今現在の財政状況、そしてこれから日本が陥っていく社会構図を考えたときに、こういう依存体質にもの凄い違和感を感じるのが本音です。
さて、どうしたら良いのでしょうか。
こんな豪雪は滅多にない事かもしれません。もしかしたら来年はもの凄く雪の少ない年になるかもしれません。
でも、今年の豪雪はこれからの岩見沢の除雪体制を考える良ききっかけのような気がしてなりません。
ただでさえ狭い生活道路で雪山が大きく、車を右に左にスラロームしなければならない道がある。その理由は、雪山の向かい側の家の敷地は見事に綺麗な雪の無い状態だったりします。
これは生活道路だけでなく市街地の幹線でも見受けられます。
どうして、その自分の敷地を綺麗にするのに周囲の迷惑を顧みず道路に雪を出し、結果、車がすれ違う事ができずに渋滞が発生するのでしょう。
ある人はロードヒーティングにしたり、融雪機を設置したり、、また、有料で民間排雪を依頼したりする中で、こんな事が起きるのは変ではないのでしょうか。
こんなに雪に対して危機感を感じる今だからこそ、これをきっかけに今一度みんなで考える事が大事だと思います。
特に高齢者の方々の除雪というのは切実な問題になりつつあります。
地域で支え合っていく事ができないのならば、これも英断が必要になるのかもしれません。
いずれにせよ、現在曖昧なルールを、もっと市民が共有できる明確な《岩見沢除排雪ルール》をつくる事が急務のような気がします。
ここまでは行政で、それより先はそれぞれの地先で。というような・・・・。
そうすれば人それぞれ基準の違う話でヤキモキする事もなくなり、何とも理不尽な苦情で電話する必要もなくなると思われます。
まずは、それを真剣に議論できる場が必要ですね。
住民の要望と行政のホンネの高い妥協点を探る事が・・・。
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今日は頻繁にこんな吹雪に見舞われました。
明日の朝の除雪も大変だろうな・・・
それより、今まであり得なかったような高さに雪が積もってますので、ボイラーの排気口等を点検する事をおすすめします。
我が家も埋まりかけてました!
中心左に見える茶色のパイプは灯油タンクのエアー取り入れ口です。
灯油タンクが目一杯埋まってる景色がかなり異常であります・・。
あぁ、、もう雪降らないで欲しいですねぇ・・・。
《専務取締役 平野》