グッドデザイン大賞受賞報告!
12時ごろワークヴィジョンズのスタッフ、JR、岩見沢市役所の方々と合流。
昼食後、プレゼンの打合せ。
プレゼンはもちろん(株)ワークヴィジョンズ西村氏。
我々は昨年12月にレンガ壁のお披露目をした時のコスチューム(左画像)でステージに並ぶ事になる。
恐らく、新聞やテレビを見た方は何であんなヘンテコリンな格好してるの?と思われる事から補足です。
ちなみに会場での実際のプレゼン時にも、西村氏よりこの衣装の理由を説明させていただいております。
全員集まってのミーティングでは、西村氏から「今回のプレゼンは4分という短い時間のため、建築デザイン的な要素のプレゼンは極力省き、まちづくりという視点で今までの活動【現象】をプレゼンしたいと思ってますので、もし審査する方々がそういうのを認めない人たちだったら全く評価されない事になると思うが、その時は許してほしい」という様な言葉から始まる。
我々もここまで来たら何の異論もあるわけがなく、むしろありがたい話。
さて、14時を過ぎるといよいよスタート。
TOP15社のプレゼンは一流企業の集まりなので、最高に洗練されているわけで・・・
我々は14時40分ごろにステージ裏に集合。例のコスチュームに着替えて出番を待つ(左)。
ミーティングの時に、急遽プレゼンの場で西村氏の後に私が市民代表として話をさせていただく事となっていたので、”もし失敗したら”と思うと自ずと緊張は高まる。 このプレッシャーがまた最高に気持ちが良い(?)
(右端のカメラを持った方は、ずっと駅舎を追いかけてくれていた日テレのS氏)
**プレゼンスタート**
西村氏のプレゼンは今までのどのプレゼンよりも想いが詰まっていると感じたのは、身内のひいき目なのか、同じステージ上で聞いていると何とも言えない感覚に陥る。その時、やっぱり大舞台でのプレッシャーか、私の左手に隠し持っていたマイクにうっすらと手の平に嫌な汗を感じる。 心なしか胃が痛い(笑)
*プレゼン終了*
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さて、全作品のプレゼン終了後、いよいよ第一回目の投票が始まる。
この投票はGマークの受賞者全員が一票をもっていて、プレゼンを聞いた後に一斉に投票する事になり、この第一回の投票でベスト5までが残り、再度その5作品で第二回目の投票が行われる。
第一回目の投票の結果は、TOTOが186票、岩見沢駅舎が188票と超僅差で見事に1位通過。あとは数値は伸び悩み比較的大差がついている。次ぎは実質TOTOとの一騎打ちになる事が想像できた。
この結果を見て、我々全員の心の中に「もしかしたら行けるかも!」という思いが急に頭をもたげ始める。
それまでは、どんな評価になるのか全く想像もできなかったので急に大賞が現実味を帯びてきた事に興奮すら覚える。
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さて、第2回投票。
投票の様子を遠巻きに見ていると、駅舎に投票してくれている人も多いが、TOTOもプレゼン内容が相当に評価されているのだろう、かなり侮れない。
ここで1位と2位の差が100票以内だと、上位2作品の決戦投票になってしまう。
そうなるとまた展開は変わってきてしまうはず。
長い時間が過ぎ、いよいよ開票結果が発表に。
全911票の内、先に発表されたTOTOは266票!他の作品も順に票数が発表される。(ここで1番を取っても2位と100票差以内だったら再度決戦投票になってしまう・・・という居心地の悪さに緊張は高まる。)
そして岩見沢複合駅舎、、
374票!
という発表と同時に108票差がついて大賞が決定した事がわかり、思わず出た喜びの言葉とガッツポーズは久々に味わう強烈な感覚でした。(今日の道新朝刊、空知版の4人の写真はこの瞬間のものです)
(下左)受賞後、ワークヴィジョンズのスタッフ、岩見沢レンガPメンバー、岩見沢市東京事務所S氏、JR倉谷氏、設備屋さんや右写真のレンガ積みを行ってくれた職人チームの皆さんとの集合写真。
***追記****
私がプレゼンの貴重な時間の最後にステージで言わせていただいたのは、「岩見沢という街は、今後この駅に織り込まれたまちづくりのDNAを、我々を含めた多くの市民で受け継ぐことで力強く変わっていく事をお約束させていただきます。そして今日、大賞という大きなお土産を岩見沢に持って帰る事により、これからの追い風として、長い月日がかかるかもしれないけれど、一つの建物に込められた未来へと続くデザインが、疲弊する地方都市を大きく変えていく事ができるという事を、ここにいる皆様に是非見守っていただきたいと心から願っている。」という様な事を言わせてもらったつもり。(ちょっと曖昧な記憶ですが)
ただ、これは現実の岩見沢を知っている方であれば、何をそんな簡単に・・・。というぐらい超難しい話。
実際にはまちづくり交付金のプロセス大賞をいただきながらも、中心市街地の疲弊は回復どころか大型店の撤退で悪化の一途を止めることもできないのが現実。
今回の駅舎もグッドデザイン大賞をいただいても、その駅から出て駅前通りを見ると、とんでも無い疲弊感が広がる。
でも、岩見沢はこの駅舎がきっかけとして、本当に多くの団体や人々が手を取り合って活動を行う連携が増えたり、まだ表だって変化は表れてないかもしれないけれど、いたるところでそのまちづくりへの効果は波及してきている。その芽を潰すことなく、これからの50年、100年先の岩見沢を目指して、行動を起こす良い機会を得たと思っています。
それをやるのはワークヴィジョンズや行政ではなく、我々岩見沢市民一人ひとりなんだと思うんですよね。(とは言ってもこの不況下に日々の生活を守るのでも大変なのですが・・(汗))
今、日本中、どこに行っても地方都市は疲弊していて、岩見沢と同じ様なシャッター街の中心市街地が 広がっている。
それを何とかしなければならないと思っているのは、きっとみんな同じなのだと思うのです。
たぶん、票を入れてくれた方々は、そんな思いを受け止めていただいての期待を込めた一票だったのだろうと感じます。ここは責任を持って遂行していかねばならないと心より覚悟しているところ。
今、色々な事を温めておりますので、是非、そんな活動のスタートの際には多くの皆様のお力添えをいただければと思っております。
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最後は余韻に浸る間も、プチお祝いすらもできずに、そのまま最終の飛行機に乗るため羽田へ戻る。
行きは結構疲れた顔をしていた本部長も、帰りは電車の中でも頬が緩みっぱなしだったのはココだけのお話と言うことで(笑)(ホント、座席を離れて一人で座っていても、ふと見ると一人でニヤニヤと表情が緩みっぱなしの姿はなんともこちらまで心地よい感覚にさせていただきました(笑))
岩見沢的にはまさしく快挙であり、グッドデザインの大賞に選ばれるということは、並大抵の事ではないのは会場にいた我々自身が一番敏感に感じた事でもあります。何とも言えない緊張感あふれる見事なまでのガチンコ勝負での勝利!
本当に強烈な経験をさせていただいた事に心から感謝!
中心市街地全体や駅前通りを見ても、この状況はかなり危機的。今はまだ街より駅の方が相当先をいっているのは誰の目にも明らかですが、何とかその駅に追いつき追い越せるような街にしていかなければならない。そう思わせてくれる駅ができた事は、この岩見沢にとってとても貴重な財産であると思うのです。
近々、是非沢山の岩見沢市民の方々に共に味わっていただける祝賀会でもやりたいね!とみんなで言いながら深夜に無事帰宅。
また、この様子は月曜日のnews ZEROで特集として取り上げてくれる事になっています。
是非ご覧下さい。
それまではここでも新駅舎が詳しく掲載されておりますのでご覧下さい。(いわみざわマガジン)
*長文乱文にて失礼。。
《専務取締役 平野》